気になるあのこ

寝ても覚めてもアイドル沼

非接触アイドルヲタクが接触アイドルを好きになる Part1

 

 

 

キミはアイドルが好きか〜〜!?

 

みなさんこんにちは。

私、家では高校の芋ジャーで過ごすごく普通の20代の一般女性です。

 

冒頭で拳を突き上げこのように叫んだのは、ひとえに私がアイドルが好きだからです。

 

物心ついた時には、SPEEDのミュージックビデオを齧り付くように観ていました。(SPEEDをアイドルと呼ぶかは個々人に任せます)

 

幼少期(90年代後半〜2000年代前半)は、私の周りでも空前のハロプロブーム。

モーニング娘。を始め、ミニモニ等の派生ユニットも人気でしたよね。

そこからAKB48が人気を博し、世はアイドル戦国時代とまで呼ばれるほど多くのアイドルが生まれ、そして消えていきました。

 

なんて儚いんだ、アイドル。

 

どれだけ本人が頑張って地道に努力をしても、それが必ず実るとは限らない世界。

私は今を全力で生き、決して触れられない孤高の存在であるアイドルに、いつしか本当の意味で憧れを抱いていました。才能のある人間に、異常な程に引き寄せられてしまったのです。

 

前置きはこんなものにして。

私は約10年前、某アイドル事務所の9人組男性アイドルのファンになりました。

彼らがデビュー前の下積み時代、テレビや雑誌で見かけることはありましたが、デビューしてすぐの東京ドームでの公演で初めて彼らに会いました。

すると、今までとは全く違う感覚に陥ったのです。

 

「テレビで見るのとライブで見るのって全然違うんだな…!」

 

当時はまだ幼かったので、本当にこの程度の感覚でしか無かったのですが、

 

今まで平面でしか見ることの出来なかった彼らが実際に目の前に存在すること、そして彼らが全力でパフォーマンスしていること、会場がそれに合わせて盛り上がってること。

 

その日のその瞬間全てが、私を興奮させました。

そこで私は、アイドルは生で見るものなんだな、ということに気付きました。

彼らが全力を注ぐ今を、私はこの目に焼き付けたい。

私の応援がどんな力になるかは分からないけど、直接想いを伝えたい。

それがたとえ、どんな広い会場だとしても。

 

それから何回も彼らの公演を見る度に、色んなファンがいることを知りました。

 

公演のたびに知り合いに色紙やお手紙を書く人。

アイドル本人に憧れ、男装をして来る人。

お金を積んででも良い席に入ろうとする人。

ファンサービスを貰うために個性的な服装やうちわを作ってくる人。

イッピ、オリキ、ヤラカシ…

私の目や耳へと、今まで知らなかった世界の情報が入るようになりました。

 

ここのヲタクめっちゃおもろいやんけ

 

これが私が某事務所ファンに抱いた感情です。

そして何より、ファンの健気さが好きでした。

彼らのファンは、どれだけ干されても公演が終わったらいつも、楽しかったねと会場の外で言っていました。

ファンサを貰って泣いている人にも、おめでとう良かったね。と言える優しさもありました。

このグループのファンは、マナーが最悪とまで言われたけれど、それでも私は自分の好きなアイドルを全力で応援するファンが好きでした。

 

某事務所のアイドルたちは、BSや地上波でレギュラー番組を持つなど、下積み時代からの人気度・認知度が高いため、一旦ライブをするとなれば何千、何万の人が集まります。

ドームやアリーナ、ホールでライブをするとなれば、そりゃあアイドルとの距離なんて席や日によってまちまちですよね。

それに人気故に、自力で全ステしようとなればチケットの手配など困難を極めます。

そんな、やっとの思いで会えたアイドルには干される、彼らの視界にも入れない、値段は一緒なのに席によって全然見え方が違う。

私は一体何のために来たんだ〜??って思う時もありました。とにかく好きなアイドルに構ってもらいたい、この子この間も来てたなとか思ってもらいたい、そんな気持ちを抱いたこともありました。

 

でも、私は何のためにライブに来てたんだろう。彼らに構ってもらいたくて、認知されたくて来てたんだっけ。

 

違うな、彼らがこのアイドルの世界を全力で駆け抜ける姿を見に来たんだった。

 

私はあなたとは違うんです!ファンサが全てです!って人もいると思いますが、少なくとも私はお金を払ってまでファンサを貰いに行くぞ、という感覚はありませんでした。

(おそらく、私自身そんなに席運が良い方ではなく、ファンサもまともに貰ったことが無いこともその考えに繋がったのだと思います(笑))

 

彼らがデビューしてから暫くは、ほぼ毎シーズンのようにライブがありました。

こんなにライブがあって他に仕事ないのかな…?と心配するくらい。

 

それから、個々での仕事やグループでの仕事が増えるのと反比例するように、ライブの回数は減っていきました。

春夏冬くらいにあったツアーが、夏とその追加公演で冬にちょろっとあるくらいに。

下準備やリハーサルなどのことを考えると、時間が無くなるほど忙しくなったんだな、と嬉しく思う反面中々会えないという寂しさもありました。

 

ふと、辺りを見渡した時にハッとなりました。

 

常に自担を全力で応援していた、私が大好きだったファンが次々とファンを辞めてしまった。

いわゆる古株と呼ばれる古くからのファンが、続々と離れ出してしまったのです。

 

ど、どうして?これからもっと人気になって大きなグループになっていくのに見守らないの??

 

そう思っていた私は、あることに気付きました。

 

ファンを辞めてしまった人の多くが、Twitterやブログに決まって「他に応援したい人が出来ました」と言って去っていくことに。

 

ファン心理がどうとか細かく理解しようとは思いませんでしたが、今はアイドル戦国時代。

他にアイドルなんて掃いて捨てるほどいる。

この事務所だけに限らず、各社魅力的なアイドルをデビューさせ様々な売り出し方でファンを獲得していました。

そりゃ、ひとつのアイドルに固執する必要なんて無い。

誰が何を好きになろうと、私が口を出すことではないな、そう思っていました。

 

でも気になるじゃん……???

 

私が、私が大好きだった、あの面白いヲタクたちの心を誰が掴んだの……?!って

 

 

誰が、という特定よりも単純に私の知らない世界を知りたくなりました。

メンバー、コンセプト、曲、ダンス、ライブetc…

私の知的好奇心も、少しずつ外へと向くようになりました。

 

今まで応援してきた彼らから離れようなんて気は更々ありません。

むしろ、彼らがいくつもの年月をかけて得た安定感に、安心を覚えたくてより好きになったかもしれません。

 

 

そしてそんな中で、私はとある男性アイドルグループに興味を持ちました。

 

 

Part2へ続く。